電動キックボードはバッテリーを充電して、電力で走行します。
電動キックボードの購入を検討している人は「バッテリーはどうやって充電するの?」「バッテリーの注意点を知りたい」と思うかもしれません。
この記事では、バッテリーの充電方法・容量・取り外し、電動キックボードの交通ルールについて紹介します。
電動キックボードのバッテリーについて詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
電動キックボードのバッテリーについて
電動キックボードのバッテリーについて、気になることを紹介します。
バッテリーの充電方法
「そもそも電動キックボードは、どうやって充電すればいいの?」と思うかもしれません。
電動キックボードのバッテリーは、家庭用コンセントに繋いで充電できます。

ガソリンバイクのように、ガソリンスタンドに寄って給油する必要はなく、自宅で簡単に充電できます。
電動キックボードの車体に充電ケーブルを繋いで、スマートフォンのように気軽に充電できます。
バッテリーの取り外し

電動キックボードのバッテリーは、車体に埋め込まれているもの・車体から取り外しできるものの2種類あります。
バッテリーが取り外しできるものだと、バッテリーだけ取り出して自宅・オフィスで気軽に充電できます。
バッテリーが車体に埋め込まれているものは、駐輪スペースまでコンセントを引っ張ってくる必要があるため、少し手間がかかります。
またバッテリーが取り外しできるものは、バッテリーの交換・予備バッテリーとの差し替えも簡単です。
バッテリーが車体に埋め込まれているものだと、バッテリーを交換するときに、わざわざ修理に出さなければいけません。
バッテリーが取り外しできるものは、新しいバッテリーを購入して、リモコンの乾電池のように入れ替えるだけでOKです。
電動キックボードの購入を検討しているなら、バッテリーの取り外しができるものがおすすめです。
充電ケーブルを本体に差し込むタイプ、バッテリーだけ取り外して充電できるタイプがあります。
バッテリーの容量・走行距離
電動キックボードは、バッテリーに充電した電力で走行するので、容量が大きければ大きいほど走行できる距離が長くなります。
自分の使い方・距離を想定して、電動キックボードを選びましょう。
例えばFree Mileで販売しているFree Mile plusは、バッテリー容量が13Ahで、フル充電すれば40km走行できます。
もし往復15kmの通勤で電動キックボードを使いたいなら、Free Mile plusで問題ないでしょう。
自分の使いたい距離がかなり長いと、電動キックボードをフル充電しても、途中で充電が切れる可能性もあります。
その場合には、予備バッテリーを準備しておくのがおすすめです。
Free Mile plusの利用者には、オフィスに予備バッテリーを置いて、充電切れにならないように工夫している人もいます。
予備バッテリーを使うなら、バッテリーを取り外しできるモデルを選びましょう。
電動キックボードの交通ルールについて
「電動キックボードを運転してみたいけど、交通ルールがよく分かってない」という人もいるでしょう。
道路交通法では、電動キックボードは原付バイクと同じ扱いになります。
そのため運転時には免許証・ヘルメットが必要になり、その他にも守るべきルールがあります。
ここからは、電動キックボードで公道走行するための交通ルールについて紹介します。
保安基準
すべての電動キックボードが公道走行できるわけではありません。
公道走行できるのは、保安基準を満たした電動キックボードです。
保安基準とは、安全に走行できるための装置がついているか・整備ができているかの基準です。
- ミラー(後写鏡)
- ウインカー(方向指示器)
- クラクション(警音器)
- 機械式ブレーキ(制動装置)
- ブレーキランプ(制動灯)
- スピードメーター(速度計)
- テールランプ(尾灯)
- ナンバー灯(番号灯) ※最高速度19km/h以下は不要
- リフレクター(後部反射器)
- フロントライト(前照灯)※要自動点灯
上記の装置がひとつでも欠けていると、整備不良となり公道走行できません。
整備不良の状態で、公道走行すると、交通違反になるので注意しましょう。
自動車・バイクも車検が必要で、定期的に整備をチェックするように、電動キックボードにも基準があります。
電動キックボードは車検がありませんが、必要な装置がついて整備できているかどうかは、運転する人の責任になります。
自賠責保険・ナンバープレート

電動キックボードで公道走行する前に、自賠責保険に加入して、ナンバープレートを装着しなければいけません。
自賠責保険とは、対人事故を補償するもので、加入が義務付けられています。
「自賠責保険の加入手続きが面倒」と思うかもしれませんが、コンビニで気軽に手続きできます。
コンビニのコピー機で手続きして、レジで保険料を払えば、完了です。
またナンバープレートの発行は、近くの役所で簡単に手続きできて、費用は無料です。
必要な書類などを提出すれば、30分程度でナンバープレートを受け取れます。
「自賠責保険・ナンバープレートの発行が面倒」と思うかもしれませんが、意外と簡単に手続きできます。
運転免許証・ヘルメット
道路交通法では、電動キックボードは原付バイクと同じ扱いになります。
そのため運転時には、運転免許証・ヘルメットが必須です。
原付バイクが運転できるような原動機付自転車免許・普通自動車免許などを持っておかなければいけません。
またヘルメットの着用も義務づけられています。

運転中はヘルメットを着用しておかないと、交通違反になるので注意しましょう。
一部の電動キックボードシェアサービスでは、ヘルメットなしでの運転が認められています。
ただし、ヘルメットなしで電動キックボードを運転できるのは、あくまで例外です。
自分の身を守るためにも、電動キックボードを運転するときは、ヘルメットを着用しましょう。
歩道走行禁止
電動キックボードは、原付バイクと同じ扱いになるため、車道しか走行できません。
いくらスピードが遅くても、歩道を走行すると交通違反になるので、注意しましょう。
電動キックボードで歩道を走行する場合は、電源を切って車体を押しながら進みましょう。
電動キックボードのルールは大きく変わる
2022年4月に、道路交通法の改正案が可決されました。
道路交通法の改正で、電動キックボードが「特定小型原付」という新しい区分に変わります。
特定小型原付に分類が変わることで、下記のような違いがあります。
電動キックボード(現在のルール) | 特定小型原付(改正後) | |
免許 | 必須 | 不要 |
ヘルメット | 必須 | 任意(努力義務) |
自賠責保険 | 必須 | 必須 |
ナンバープレート | 必須 | 必須 |
速度制限 | 時速30km | 時速20km |
走行場所 | 車道のみ | 車道・自転車レーン・路側帯 |
年齢制限 | 免許に準ずる | 16歳以上 |
特定小型原付は、16歳以上なら運転免許・ヘルメットなしで運転できます。
ただし道路交通法の改正は、内容が決まっただけで、実際には適用されていません。
法律の改正案が可決されて、施行されるまでには2年ぐらいかかると言われています。
そのため道路交通法の改正案が施行されるのは、2024年4月ごろと予想されています。
2022年現在、電動キックボードを運転するには免許証・ヘルメットが必要なので、覚えておきましょう。
時速制限によって走行できる場所も変わる
道路交通法の改正によって、電動キックボードは「特定小型原付」という新しい区分になります。
特定小型原付は、時速制限によって走行できる場所が変わります。
基準 | 時速制限 | 走行場所 | 識別灯火 |
特定小型原動機付自転車(歩道通行車モード) | 6km | 歩道(自転車走行可能)・路側帯 | 緑色点滅 |
特定小型原動機付自転車 | 20km | 車道・自転車レーン・路側帯 | 緑色点灯 |
原動機付き自転車(原付バイク) | 30km | 車道のみ |
改正後は、電動キックボードでも時速制限6km・識別灯を緑色に点滅させることによって、歩道走行できます。
識別灯とは、電動キックボードに取り付けられたランプで、点滅・点灯することで周りに走行モードを知らせます。
こちらのルールも2024年4月頃に適用される予定なので、2022年現在は適用されていません。